1957年に誕生した「スピードマスター」は、オメガの代名詞とも言えるシリーズだ。高い耐磁性能と耐衝撃性能を備え、半世紀以上にわたってさまざまなシリーズを出しているスピードマスターの中でも、今回は「スピードマスター オートマチック」について、その特性や種類を紹介しよう。
高級腕時計ブランドとして知られるオメガ。オメガの数々の時計の中でも、1957年に誕生した「スピードマスター」は、オメガを代表するシリーズとなっている。
「スピードマスター オートマチック」も、そんなスピードマスターシリーズのひとつだ。スピードマスター オートマチックの魅力に触れるためにも、同シリーズがどのような時計なのかを踏まえて見ていこう。
スピードマスターが一躍有名になったのは、1964年にNASAが行った、宇宙空間でも使用できる時計を選ぶための試験に唯一合格したことに始まる。激しい温度差、OMEGA スピードマスター コピー気圧、衝撃、振動などの過酷なテストの中、耐え抜いたのはオメガのスピードマスターだけだった。
翌1965年に、NASAはスピードマスターを標準装備品として採用し、2000年代以降も宇宙飛行士が装備することを前提に、その性能が高められている。
スピードマスターはNASAお墨付きのタフさを備えながら、ビジネスやプライベートでも使えるシリーズが多く発表され、幅広い客層から愛されているシリーズだ。
スピードマスターの長い歴史の中では、スピードマスター オートマチックは後発組となる。登場したのは1980年代後半。スピードマスター プロフェッショナルを、より大衆向けにアレンジする形で誕生することとなった。
スピードマスター オートマチックは、自動巻きのムーブメントを搭載したモデルという点で決定的にこれまでのスピードマスターとは異なる。
そのため日常シーンで比較的使いやすく、サイズはプロフェッショナルをベースにしながらも、直径37〜40mm程度がベースとなっていて、プロフェッショナルよりもやや小さいものが多い。
インダイアルや文字盤のデザインは、従来のスピードマスターに則ったものからレーシングの名を冠したスポーティなもの、さらにはムーンフェイズを搭載したものやレディース向けまで、さまざまにアレンジされている。
Ref.3510.50は、1970年代に誕生した「スピードマスター マークIII(176.002)」の系譜に連なる自動巻きムーブメント搭載モデルだ。スピードマスター オートマチックといえば、このモデルを挙げる人も多いほど、代表的なモデルと言えるだろう。
風防には強化プラスチックが使用されており、ドーム形状のためどの角度から見ても光が反射しにくい。「スピードマスター マークIII 176.002」とは異なり、ムーンウォッチに近いレトロでシンプルなデザインとなっており、プロフェッショナルシリーズと雰囲気も似ている。
ムーブメントにはETA社のCal.3220が搭載されている他、ブレスレットやケースにはステンレススティールが用いられ、プロフェッショナルと比べて価格を抑えるように設計されている。
日付表示機能が加わった「スピードマスター オートマチック デイト」の第二世代にあたるモデルだ。
ムーブメントにはETA社製のCal.1152が搭載され、パワーリザーブは約44時間、防水機能は50mとなっており、風防にはサファイアクリスタルが使用されている。
黒の文字盤は従来のスピードマスターの王道らしいデザインとなっている。スピードマスター初心者にも手が出しやすいオーソドックスなタイプであり、生産終了となった今も高い人気を誇っている。